第2回ザ・ナショナル・トラスト巡り

林檎の美味しい季節といえば、日本ならば秋から冬にかけてですが、ここ英国では夏から晩秋にかけてが林檎の季節になります。そして林檎は英国で の数少ない特産品のひとつでもあり、イギリス人にとっては欠かせない果物です。何故ガーデンで林檎なの?と、疑問に思われる方もあるかと思いますが、実は 本場イングリッシュ・ガーデンには必ずといっていいほど「アップルツリー」があって、フラワー・ガーデンとともに大きな位置を占めていることが多いので す。

そもそも英国を代表するガーデンは貴族や大地主の敷地内。その家主の食する素材はすべて敷地内で栽培されているのが普通だったので、キッチン・ガーデンや 様々な果物のプラントがあるのは当然です。たわわに実った真っ赤な林檎はそれだけでも愛らしいので、今でも大きなガーデンを持っているところは、まず間違 いなく林檎の木があると言っても過言ではありません。

ここでご紹介するベェリングトン・ホールも、素晴らしいガーデンの中にアップルツリーを中心としたフルーツ・ガーデンがあります。でもここの林檎はただ者 ではありません。このベェリングトン・ホールがあるヘレフォドシャーはイングランドとウェールズの境界地方であり、この地方の「ナショナル・コレクショ ン」つまり、文化財級のオールド・ローズならずオールド・アップルたちなのです。

これらの林檎たちが小さな小さな実を持ちはじめる頃、このガーデンは様々な花が咲き乱れ始めます。4月のスノードロップから始まって、5月には古代から伝 わるフジが見事な花をつけ、美しいツツジやしゃくなげでガーデンは狂想曲を奏ではじめます。やがてそれらが終演を迎える初夏には、バラや紫陽花が主役とな ります。そして、それらの花々の競演が終わりを告げると、林檎の実は真っ赤に染まり、イチイや月桂樹の緑と見事なコントラストを醸し出してくれます。そし て、この時期、ナショナル・トラストのティー・ルームではガーデンの林檎を使ったデザートがお目見えします。またこの地方で作られる林檎酒「シダー(サイ ダー)」の飲み比べなどもあり、イギリス人の田園生活の楽しみのひとつとなっています。

このあたり、カーディフからは車で1時間程。ウェールズの山々を望める素晴らしい景観と出会える人気のスポットです。特にすぐ近くの街、「ルドリュー」は チュダー調の建造物が今も残り、中世の面影を今に伝える街で、まさに英国らしい散策が楽しめます。大きなホテルなどはありませんが、英国流の素敵なインテ リアが楽しめるB&Bや、長期滞在型の貸別荘「セルフ&ケータリング」に宿泊してのガーデン巡りは、まさに英国流ホリデーの過ごし方そのものです。

1671/ベェリングトン・ホールの全景 
1687/丸いトピアリーがポイントのコート・ガーデン
2045/たわわな林檎の木
2041/ピーク時は色とりどりとなるボーダー・ガーデン
アドレス:
Berrington Hall
Nr Leominster,
Herefordshire,
HR6 ODW
Tel:01568 615721

ベェリングトン・ホールの全景 たわわな林檎の木ピーク時は色とりどりとなるボーダー・ガーデン

 

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