第 6 回 Aberglasney に行こう!(ガーデン/カーディフから車で2時間弱)

Aberglasneyに行こう!

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Aberglasney(アバグラスニー)はCarmarthenshireのLlangathenにある庭園です。美しい英国庭園の多くが第1次,第2次世界大戦の時期を経て,様々な理由で荒廃してしまったのを,戦後に修復されて現在に至っていることは日本ではあまり知られていませんが,Aberglasneyはそんな庭園の中でも最も近年に修復がなされたものの1つ。不法に建物の一部が競売にかけられたのをきっかけに,Aberglasneyの窮状が多くの人に知られるところとなり,Aberglasney Restoration Trustが中心となって1995年から修復が始まりました。長年放置されて草木は生い茂り,破壊行為や窃盗により破損が激しかった建物を含め,一つ一つ修復し,1999年の7月から一般に公開されています。現在も邸宅の内部をはじめ,修復が続けられており,2005年8月にはNinfarium(グラスハウスの中で熱帯の植物が育てられている)が一般公開,変化しつづけている庭園です。

Aberglasney2Aberglasneyには壁で仕切られたいくつかの庭があります。その中でももっとも特徴的なのがCloister(回廊)Gardenと呼ばれる庭。教会や修道院跡に見られるような回廊が庭を囲っています。このスタイルは独特で,他の庭ではあまり見ることがありません。調査の結果,この回廊はチューダー朝後期からスチュアート朝初期(16世紀末から17世紀初頭)の庭園の様式を残すものということが分かり,この発見に基づいて,回廊で囲われた部分は17世紀初頭の庭のデザインを基に造られています。Cloister Gardenと隣り合わせにあるのがUpper Walled GardenとLower Walled Garden。この2つは屋敷に美しい切花や新鮮な野菜・果物を供給する役割を持っていました。Lower Walled GardenはKitchenGardenとも言われ,今も野菜が植えられています。 Kitchen Gardenは比較的多くの庭園で見ることができ,最初の頃は「なんで家庭菜園?」と不思議に思わないでもなかったのですが,運搬手段や冷蔵庫その他の食物保存方法が発達していなかった時代にはこれが最も確実に新鮮な食物を得る方法だった訳です。Cloister Gardenを挟んで向かい側にはPool Gardenと呼ばれる長方形の池を持つ庭があり,庭園内にあるTea Roomからも望むことができるので,昼食を取りながら,また休憩しながら水辺に集まる鳥達を眺めるのも良いでしょう。これらのフォーマルガーデン(平たく言うと直線や幾何学的な模様が基調となった庭)の他に,Woodland Gardenもあり,林の中を散策することができます。

Aberglasney3最後になりましたが,庭を見る前に是非Aberglasneyの説明ビデオを見て下さい。この庭に対する人々の熱意が感じられ,理解が深まります。Cardiffからだと車で1時間半から2時間弱で着きます。車がないと非常に不便ですが,電車やバスを乗り継いで最寄のバス停から1.5km程度歩けば着くようです。詳しくは下記でご確認ください。

Aberglasney:  http://www.aberglasney.org/

Traveline :  http://www.traveline-cymru.org.uk/
(列車・バスの時刻表は上記で手に入ります。)


(狩野 記)

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