第26回 Margam Parkに行こう!(お城/ガーデン/カーディフから車で1時間弱)

Margam Park に行こう!

Margam Park1今回ご紹介するのはNeath Port TalbotにあるMargam Park(マーガム・パーク)です。ここをはじめて訪れたのは3年ほど前になります。緑生い茂る広大な敷地の中に,美しい外観の古い屋敷があり,また横に細長く,窓ガラスの多い建物(これがオレンジやレモンをイギリスで育てるためのOrangeryという建物だと知るのは大分後になってからでした)では結婚の披露パーティーの準備がなされ,池もあれば,ミニ機関車も走っているし,鹿もいるらしい。ちょっと変わった鳥居と日本庭園らしきもの,そしてどうも修道院か何かの廃墟らしきものもあるということで,いわゆるお屋敷と庭園というよりはテーマが良く分からないテーマパークと言った印象を受けました。まぁそれでも広々とした敷地からははるかにPort Talbotを望むことができるし,ゴシック趣味のお屋敷(入り口近くの一部分のみ見ることができます)が緑の中に建っている姿はロマンチックでもあり,庭も中々良い感じで気に入ってはいたのです。しかし今回この記事を書くにあたって調べてみると,機関車は別として,屋敷,Orangery,庭園,鹿の放牧,修道院の廃墟はすべて「ここに住んでいた人々の作ったもの」というテーマでちゃんと貫かれていたのでした。天気の良い8月の週末で,子供連れの家族が多く,小さな子供が機関車に乗っていたり,水鳥にエサを与えていたり,楽しげに遊んでいた姿を思い出します。

Margam Park2Margam Parkの辺りは住み易い場所だったようで先史時代から人が住み着いており,ローマ人も一時駐屯していました。鹿の放牧はローマ人が導入したと言われています。その後12世紀中頃からシトー派の修道院が出来,1200年頃現在も一部残っている12角形のChapter House(教会の参事会会場:平たく言うと教会の会議室みたいなもの)が建てられました。Henry 8世による修道院解体を経て,1540年にGower半島のOxwich Castleを居城とするSir Rice Manselという人物がこの地を買い取り,新しく屋敷を建てます。Mansel家は200年以上もの間住み続けますが,18世紀に入り4代目男爵のBussy Manselの代で跡取りの息子がいなかった為,1750年に姻戚関係にあったTalbot家が引き継ぐことになりました。余談ですが,Harry Potterの撮影で使われているWiltshireのLacock Abbeyに行った際,そこの一族が同じくTalbot家だったので,「Talbotなんて珍しい名前だから何か関係があるのかしら」と思っていたら,やっぱり親戚でした。このTalbot家のもとで1787年から1793年の間にOrangeryが,1830年から1840年の間には古い屋敷の代わりに新しくMargam Castleが建てられました。1902年にはBamboo Gardenが作られ,それが今の日本庭園(?)になっています。第二次大戦下,建物は兵舎として供出させられた為,Talbot家の系列で最後にこの屋敷を引き継いだFletcher家はもともと住んでいたスコットランドへ戻り,屋敷は1942年にSir David Evans-Beavanという醸造所の所有者によって買い取られました。約30年後1973年にGlamorgan County Councilによって買い取られ,1977年に一般公開が始まって現在に至っています。

Margam Park3カーディフからだと車で30~40分くらいでしょうか。車がない場合でもBridgendもしくはPort Talbotからバスがでています。園内には軽食を取れる場所もあります。予約すればバーベキューができる設備もあるようです(サイトの説明では,ある程度の人数を想定した設備のよう)。1802年に建てられたCitrus Houseの中にはFuchsiaという花のコレクションがあるのですが,残念ながら現在はみることが出来ません。今回サイトを調べていたら,10月から園内で取れたVenison(シカ肉)の販売もするようです。詳しくは下記を参照ください。

Margam Park: http://www.neath-porttalbot.gov.uk/margampark/

Traveline : http://www.traveline-cymru.org.uk/
(バス・電車の時刻は上記で検索できます。)

(狩野 記)

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