岡崎さんのウェールズ滞在日記2

ウェールズ補習校 保護者 岡崎香折


2.  Porthcawlの家

我が家のWalesで家を選ぶときの条件は、日本人がたくさん住んでいないところで、学校に近いところ、でした。日本人がたくさん住んでいないところ、という条件は、マレーシアでの経験を鑑みてのこと。学校に近いという条件は、これから何が起こるか予測不能なので、すぐに駆けつけられるように、また学校の新しいお友達にも遊びに来てもらいやすいように、と考えてのことでした。

外国に住めるということは、めったにない機会を与えてもらうということだと思っていました。もちろん、日本を離れてのデメリット(例えば、日本の食べ物が入手しにくい、日本のテレビ番組が見られない、親戚に会えない、日本の勉強が遅れる、日本の流行に疎くなる、病気に対する不安、などなど)があるわけですが、それ以上のメリットを得ることができると思っていました。それは、そこに住んでみなくてはわからないことを知ること、経験すること、友人を作ることです。そのためには、日本を現地に持ち込むのではなく、日本人だけとお付き合いするのではなく、その土地を知り、現地の人と仲良くしてもらうことが大切だと思っていました。子供にも現地の学校でお友達を早く作って、楽しい学校生活を過ごしてもらいたいと何より願っていたので、なるべく学校に近い家を借りて、帰りに遊びに寄ってもらいやすい環境を整えたいと思っていました。

夫が最初に契約をした家は、大家さんの離婚により財産は一切動かしてはならないということになり借りることができなくなりました。急遽夫は再び家探しをして、Porthcawlにあるバンガローを借りることにしました。最初はバンガローという言葉の意味すらわからなかったのですが、平屋のことで、老人が住むことが多いと教わりました。たしかに生活をするのに階段のない平屋はとても楽でした。庭の手入れを楽しんだりしながら、自立してゆったりと自分たちの生活を楽しんでいると思われる高齢者をみかけては、素敵な老後だなぁ、と憧れていました。最初の大家さんの離婚については、そんなことあるんだぁ、、最初からついていないのかしら、、、と思いました。けれども英国では離婚は特別なことではないのだということを、その後たくさんの実例を見聞きして知ることになり驚かなくなりました。「でもね、親の離婚で結構子供は大変なんだよ。」と、両親が離婚をした友人がいる我が子たちは真剣な顔でいろいろ話をしてくれたことがあります。お友達が様々な状況の中頑張っている様子を耳に、目にした我が子たちも、それによって大きくなっていきました。

さてそのPorthcawlの家は、前庭に枝垂桜が可愛らしく、裏庭は、子供がサッカーをするのに丁度良い広さ、家は広くはないですが、リビングのシャンデリアなどがヨーロッパを感じさせてくれてとても気に入っていました。大家さんのMr. Parkerがとってもこまめに家や庭の手入れをする人で、この人が大家さんで良かった!と思ったものです。また小路のつきあたりの家だったので、車の出入りが少なく、遊び盛りの子供がいるわたしたちに適していました。候補にしていた学校も、隣の家の塀の向こう側にあり、徒歩で通えます。しかし、それより何より、この家の素晴らしいところは、隣の隣に、マーガレットさん、というおばあさんが住んでいたことなのです。

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