岡崎さんのウェールズ滞在日記5

ウェールズ補習校 保護者 岡崎香折

5 英国の学校  

英国では夫の転勤などにより、二人合わせて5つの学校にお世話になったのですが、学校のしくみや教育方針が日本といろいろな点で異なることがとても興味深かったです。

まず第一に、学校での校長先生の権限がとても大きいということ。これは、学校選びをする際に、とても役立ちました。校長先生とお会いすれば、その学校の様子がだいたい把握でき、予想が大きくはずれることはなかったからです。特に私立の場合は顕著だと思います。セントクレアにいたときに、学校のテニスコートがいつも土曜日と日曜日は空っぽだったので、よく家族で「ちょとだけでも、使いたいねえ、、」と言っていました(隣の隣が学校だったので)。 ある日、娘の担任の先生に、ちらっと尋ねたら、「この学校は、Sister Angelaの学校だから、Sister Angelaに聞いてみてね」とサラッと言われました。なるほど、、、“Sister Angeraの学校” なのね、、と、このとき校長先生を頂点としてビシッと成り立つしくみを感じ取りました。ですから、通っていた学校の校長先生が交代して、学校の雰囲気が大きく変化するということも実際に体験しています。

第二の大きな点は、「ほめて育てる」ということです。それは、一人の人として認めるという感覚からなのでしょうか。こどもは、認められたことによって自尊心が育てられ、自分に自信を持っていったのだと思います。ですから、ちょっと難しいのではないかと思われることでも、挑戦してみよう、やりさえすればできるんだ、という気持ちが育まれていったように思うのです。この「ほめる」ということを学校の先生にも、ヴァイオリンの先生にもしていただいたお陰で、親の力では及ばなかったところに引き上げていただけた、貴重な経験をさせていただいたと、本当に感謝しているのです。

わたしはついつい、ほめる、というより、注意することが多かったのですが、ほめなくては、と思ってほめると、「○○をやらせようと思ってほめているんでしょ?」と見透かされていたことも多々ありました。今でもよく言われます、「ママってほめてくれなかったよね、他のお母さんとかは自分の子供のこと褒めていたのに」と。確かに、よそのお母さんは、よく自分の子供のことをほめていました。わたしがついこどものことを「○○でだめなんです」というと、100%そのまま受け取られてしまうようで、途中で“これはいけない”とはたと気がつき、英国人の前では子供のことは褒め、日本人の間では日本人感覚に戻り、と区別していました。ですから、日本に帰国してこどもたちがつらかったのは、なかなか「ほめてもらえない」という点も大きかったのではないかと思います。

ウェールズ日本人会 email
Wales Japan Club All Rights Reserved
www.walesjapanclub.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。