補習校便り 2014年6,7月

補習校だより6月-7月


音読をしっかりと
田口知子


 漢字は国語の基礎ですから、避けてはとおれません。しかし、漢字を覚えても実際にその漢字を文章の中で使えなくては、意味がありません。漢字が使えるためには、語彙を広げることが必要です。教科書の文章には、初めて耳にする漢字を使った熟語がたくさん出てきます。語彙力をつけるめために、家庭学習で最も必要なことは、教科書の音読です。


 授業で教材文の読みを深めていく場合、音読がしっかりとできていないと、友達の意見を聞いても、理解することができず、意見交換に参加することができずに終わってしまいます。分かる授業は、文章の音読ができていることが前提です。教科書の中に、聞き慣れない熟語が出てくると、それだけでつまずいてしまいます。算数でも、文章問題を声に出して読んでおくだけで、授業の学習効果が高まります。授業でも、内容の理解度を確認したり、学習を深めたりする時に、皆で音読をすることがよくありますが、授業では漢字や語句の学習をしたり、意見を書いたり発表したりと、することがたくさんあるので、音読にかけられる時間は限られます。教室学習を効果あるものにするためには、家庭での音読が不可欠です。低学年の時から一日に一回は、教科書を開いて音読する習慣をつけましょう。読めない漢字にはふり仮名をふって、例えば10分間といったように時間を設定して、声に出して読む練習を続けて下さい。
 進級するにつれ、教科書の文章の長さが長くなり、語彙の難易度も上がりますから、これをすらすら読めるようになるには、音読に時間をかける努力が必要です。拾い読みをしている段階では、親が一区切り読んであげて、子どもに繰り返させます。そうしてその区切りを少しずつ長くしていきます。長い文章だと、一回通して読むのに時間がかかりますから、だいたいの内容が頭に入れば、あとは部分読みに徹するとよいです。最初の1ページが完璧に読めるようになれば、子どもも達成感を味わえます。完璧に読めるページができれば、担任に伝えていただき、授業で活躍の場を作ることもできます。ご家庭で音読練習をする場合は、お父様やお母様、時には上のご兄弟が聞き役になってあげてもよいです。低学年で取り組んでいる詩の暗唱も、スタートは音読です。すらすら読みをめざし、言葉をたくさん覚えていきましょう。(2014年6月28日)

家庭学習の習慣づけ
田口知子

 今学期は、二回コーヒーモーニングを開きました。5月24日はお父様方の会で、9人(英国人父6人、日本人父3人)のお父様方がお出で下さいました。翌週31日には低学年のお母様方の会があり、7人のお母様方と一緒に古川運営委員長と橋村副委員長様が懇談に加わって下さいました。
 お父様方の会では、主に三つの話題について懇談しました。最初の話題は日本語のGCSEの試験についてです。ウェブサイトから過去問を購入したことなど、受検に関する情報交換を行いました。次に、日本の学校への体験入学のことが話題に出ました。例えば、日本の学校への手続きや必要な書類、現地校からの許可取得など、実際の体験例もお聞きすることができ、有益な情報交換の場になりました。最後に、補習校の勉強を継続するために家庭でどんな取り組みをしているか、自由に懇談しました。学年が上がると、現地校の勉強の両立が大変になってきます。低学年の段階で、家庭学習を習慣づけてしまうことが必要である、といった声が出ました。例えば、現地校に行く前の時間を、補習校の宿題と勉強にあてている国際ご家庭のお話もお聞きしました。毎日決まった時間に机に座る習慣をつけてしまうことが、大切であるということが、強調されました。
 お母様方の会では、より具体的な家庭学習のさせ方が、話題になりました。昨年のコーヒーモーニングでの懇談後、いろいろ工夫してみて、今はこの方法で継続しているといった事後報告も、お聞きしました。これからもこうした気軽な懇談の場で、参考になる情報・アイデア交換を続けていけるとうれしいです。親子共に平日はスケジュールがいっぱいで、忙しい生活の中で、家庭学習の時間を作り出していくのは、簡単なことではないと思います。また遊びから気持ちを切り替えて勉強に取り組ませるまでに時間がかかって、大変だという声もよく耳にします。教室学習の効果を高め、学習したことを定着させていくには、家庭学習が不可欠です。「家庭は第二の教室」であることを常に意識して、あの手この手で、お子様の学習を支援していただけますように、よろしくお願い致します。
 母の会では、例えば次のような方法が紹介されました。「補習校の勉強は時間を区切ってさせている。算数の百ます計算のように、あのねちょうを書く時もタイマーを使うようにしている。」
 「宿題用のファイルを用意して、プリントが終わるごとに、国語と算数の透明ファイルに入れていく方法をとっている。宿題用ファイルが空になったら、宿題が全部終わったことが分かるので、後の時間は自由にしてよいということにしている。」
 「家庭でもシールを利用して、ほめる材料にしている。」

その他に次のようなコメントが出ました。
 「俳句作りや国語辞典を使った意味調べは、語彙を増やすのに効果的である。『ドラえもんの算数』のように、子供は漫画のついた学習教材が、気に入っている。とっつきやすいのか、頭にすっと入ってくるようだ。」
 「特別な出来事がなく、あのねちょうに書きたいことがない時は、苦労している。」
 「海外では漢字を目にする機会がないので、すぐに忘れてしまう。カタカナがなかなか定着しない。算数の文章問題にいろいろな数詞が出てくる、しかも、いっぴきとか三びき、というように音も変わるので、難しい。」
補習校の勉強を継続していくには、工夫と努力が必要です。あせらず、地道に、家庭学習を続けていけるようにと願っています。(2014年7月5日)


発展活動としてのポスターセッション
田口知子

 先週、朝会の後で中1の生徒がポスターセッションをしました。テーマは「お気に入りの場所」です。教科書に「わかりやすく説明しよう」という単元があり、その発展活動として取り組みました。伝える目的と相手をはっきりさせて、どこを紹介するか題材を決めました。
 当初、題材がすぐに決まらなかったようで、中学生になるとお気に入りの場所といった個人的なことは、あまり他の人に語りたくないのだろうか、と少し気をもみましたが、さすがは中学生です。それぞれが工夫して題材を選び、とても興味深い内容に仕上がっていました。題材は、「自分の部屋」、「京都の醍醐寺」、家の近くにある「カフェ」や「スポーツ場と海岸」についてでした。場所の説明、好きな理由、思い出(エピソード)、自分の思いなど話の構成を意識して、分かりやすく伝えることができました。ポスターには、絵や漫画、写真をつけて視覚的な効果を出していた点もよかったです。
 小4の時から年一回、ポスターセッションに取り組んできましたので、これが4回目になります。生徒達も場数をふむごとに気持ちのゆとりが出てくるようで、質問にも落ち着いて答えていました。繰り返すことが力になるということを改めて実感しました。
 持ち時間4分30秒で、時間になったら、次のブースへ移動するようにしましたので、発表者は必然的に計4回、同じ説明をします。この繰り返しが、良い訓練になります。今回は、緊張感を持ってもらうために、観客の皆さんに、名前は無記名で、評価コメントを書いていただくことにしました。ご参観くださった保護者の皆様、ご協力ありがとうございました。他学年の学習活動にも関心をお寄せくださることを、とてもうれしく思っております。生徒と担任にとって、大きな励みになります。
 九月には、小6と中2,3年がポスターセッションを行う予定です。小6のテーマは「自分たちの町」、中2は「人物紹介」です。中3の題材はお楽しみに。
 こうした発表活動は、授業で基本的なことを学習した後は、準備と練習は宿題になります。以前、原稿を見ないで発表している生徒がいて、どういう練習をしたのかお聞きしてみましたら、毎朝、現地校に通学する時間の10-15分を練習にあてていたとのこと。すきま時間を利用して努力していたことを知って、感動しました。(2014712)

 

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