校長先生の日々6: 現地採用教員研修会

校長先生の日々(6)「現地採用教員研修会」  

夏休みに入ってすぐに、現地採用教員研修会に出席しました。今年は、テルフォードで開催されました。1989年にスタートした現地採用教員研修会は、今回で20回目を迎えます。マンチェスターで開催された第一回目の研修会に、当時は企業招聘だった本校の校長先生と同僚の先生と三人で、電車に乗って一緒に移動したことが、なつかしく思い出されます。この20年間で、現地採用講師研修会は飛躍的に発展しました。3年前には、研修の充実をめざして、「英国地区連絡協議会」がたちあがりました。これは研修会の最大の成果であり、これまでの年月は、英国地区の補習校が自立をめざして歩いてきた道のりだともいえます。 

現地採用教員研修会は、もともとは新任講師を対象としたもので、最初の10年間は、派遣教員の先生方がプログラムを用意してくださっていました。年数を重ねるにつれて、参加者は新任講師だけでなく、経験者も加わるようになり、両者が満足のいくプログラムを工夫する必要性が出てきました。結果的に、幹事校は研修を受ける能動的な参加から、派遣教員の先生方と相談しながら、プログラム作りにおいても主体的に関わる、幹事校主導型の研修会へと変わっていきました。

私は、この3年間続けて、研修会に参加する機会に恵まれました。教師の仕事は、何年やっても、これで十分という限界がありません。たとえ毎年同じ学年を教えていても、生徒は一人一人異なります。今までの方法が、いつもうまくいくとは限りません。また、滞英年数が長くなると努力していないと、日本の教育情勢に疎くなってしまいます。派遣教員の先生方の持つ情報や指導技術を、学ばせてもらうためには、研修会に参加するのが一番です。また学びの精神に燃える同胞の先生方に出会うことは、大きな刺激になります。指導の新しいアイデアももらうことができます。

研修会には参加してこそ、その意義が実感できるものです。面識がある先生たちと「またお会いできましたね。」と言葉をかわすことができるのも、大きな喜びです。今回は、何年ぶりかで再会した先生方もいらっしゃいました。少しでもよい仕事をしたいと、向上心を持ち続けるためには、良き同志の存在が欠かせません。こうした「人との出会い」は、私自身の財産になっています。実際には、諸事情から研修会に参加できない先生方が多い中で、研修会に参加できるということは、本当に恵まれたことだと思います。

研修会の最後に、指導講師の田中浩一先生から、心に残る言葉をいただきました。「教師は、教材研究を子どもたちのためにするが、その結果、学ぶ喜びを感じるのは、子どもたちだ。それが教師として自分の宝になり、自信になる。」教師の使命は、子どもたちに学ぶ意欲を持たせること。そのためには、教師自身が学びの精神を持ち続けること。それが、きっと仕事をする喜びになる、そんなことを考えさせてくれる一言でした。これからも学びの精神を持ち続けたいと思います。

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